”あちいね。お母さん、梅雨明けしたの? ”
”うん、そうらしいね。それと同時に・・
こぶーちゃん、お母さんにもとうとう・・・
は・る・が・き・た!!! ”
”夏じゃなくて、はる?! ”
19年勤めた勤め先を、昨年の3月末をもって、
会社都合で解雇された。
経営不振のため、と言われたが、私の病気、
『特発性過眠症』が原因であるということは間違いない、
と言っていい。
1年間職安に通った。
1年間どこにも採用されずに、失業保険が切れた。
その翌月、なんとか仕事が決まった。
1年間のブランクを感じながらも、
精一杯頑張ったつもりだった。
しかし、ある朝、起きることができなかった。
病と、そしてストレス。
負けてしまったわたしにかけられた言葉。
”あなた誰?何?何なんです?
・・ああ、研修中の?
連絡した?そんなの知りませんよ。
第一ねえ、関係ない。
うちはねぇ、替わりの人材はそんなにいないんだよ。
あなたは信用できない。
もう来なくていいですから。 ”
入社し退社。
同月の出来事だ。
それから3ヶ月。
1度は不採用になった会社に、
別の案件で声をかけられた。
半年間と、期間が限定されている求人だったが
わたしの必死の様子が伝わって。
ー採用ー
給料は決して高くはないが、バースデイ休暇などもあったりして、
他の規定もきっちりしている会社だ。
前職、前々職がブラック企業だったので、実はとても戸惑いを感じている。
いいんですか?!ほんとうに?!
という気持ち。
なので、今度は死ぬ気で頑張るつもりだ。
1年以上、無財産・無貯蓄で無職でいるのは
本当に狂いそうだった。
失業保険はもらっていたが、貰えないよりはずっといいが
生活に充分な金額ではなかったし、借金は嵩んでいった。
無職、という肩書き(?)は月を重ねるごとに
重くのしかかってきていた。
四方八方から無職ということを咎められている。
常にそんな気持ちだった。
抑うつにもなる。
明日から勤務だ。
勤務先は東京、信濃町。
当然、通勤ラッシュなのだろう。
しかし、なまった身体に鞭打って頑張らなくては。
・・涙が出るほど嬉しい出来事だったのだから。