特発性過眠症と猫と

特発性過眠症と診断された筆者の病気の経緯と、一緒に暮らしている2匹の猫との暮らしの日記。終わりたいけれど、生きなくては、とも思う心の不安定な様を不定期更新しています。

眠らずにみる夢

 

 

とても分厚い金属で作られた箱の中

勿論光など入らないし閉ざしてしまった扉は暗闇の中見つける事は出来ない

 

寒さも暑さも何も感じない  

この箱の中は快適なのか不快なのかもわからない

恐怖 不安 安堵  

どこにいるのか知りようもない

叫んでも外に声が届く事はないし叫ぶ必要もない

無感覚 無関心 無気力 思考停止 吐気  

書き換えられていく記憶 真実 矛盾 幻覚

 

この無意味な存在に終焉を  

誰でもいい    苦痛を  

痛みを  

 

与えて下さい

血の匂いを嗅ぎながら安らかに終わりを迎えたい

 

 

 

優しさの  極めて強い毒性

依存 快楽

差し伸べられればしがみついてしまいそうな

 

但し重量には制限がありそして溺れし者の力は思いの外強く

 

結句共に深く沈んでゆく事となる

 

溷濁した脳でみる夢か真実か見分けのつかない映像は微かに生きようとする心に動かぬ身体に全力でブレーキをかける

 

 

人々は自らの救済の為に他人に手を差し伸べ善行と錯覚して立ちゆかなくなり錯乱

 

 

ある者は箱に入り暗闇の中手探りで扉を見つけ  ある者は箱に入り救いの手を待ち  ある者は箱に入り全てを受け入れ横たわり  ある者は箱に入るのを拒む

 

箱に入って自ら施錠をした者には何の保証もされていない未来を

ただ恖うことすら失われる

 

思考停止した脳で何をどう受け止めればいいのだろう

 

苦しみを

生命と共に埋葬するのか

 

暗闇に両手を伸ばし

それを胸に抱き

光を探すのか

 

選択は自身に委ねられている

 

 

明け方の匂いと共に少しずつ悪夢から覚醒し

夜更けの匂いと共に箱の中へ戻る

何方が現実なのか

もはや自身にも区別がつかない

 

誰かの助けを

 

待っているのだろうか

それとも