特発性過眠症と猫と

特発性過眠症と診断された筆者の病気の経緯と、一緒に暮らしている2匹の猫との暮らしの日記。終わりたいけれど、生きなくては、とも思う心の不安定な様を不定期更新しています。

110疾患を「指定難病」に 厚生労働省の検討委員会のニュース|特発性過眠症と猫と

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この数日、雨が続いている。

気圧の変化に弱い私は、雨の日や台風の時などは、たいがい起きる事に苦労をする。
“ 明日の予報は雨なのか・・・” などの予備知識もなく、
” 今日は雨が降っているのか・・・" と朝の外の天気を感じ取るゆとりもなく、
天気の崩れる日にはなぜか決まって身体が言うことをきかない。

睡眠に雨音は心地よいものだが、本人としては雨が降っていることなど
全く気付いていないのだ。
やっと起きられて、しばらくしてから " あ、今日雨だったんだ・・ "
と気付くことがほとんどだ。

しかし、この数日はなぜか朝起きることが出来ている。

なぜなのかは解らないが、起きられる日は一日が長くなり
得をした気分になるので、躊躇せずに寝床から離れて活動を開始する。

未だに仕事に就けていないので仕事探しを中心に、
あとは家事や、仕事に就いたらなかなか出来なくなってしまうであろうこと・・
メモ帳に箇条書きにして、クリア出来たら線を引く。
順調に線を引けると気分も乗ってくる。
しかし、だいたい途中で力尽きてしまうのだ。

朝、起きられているけれど実は睡眠不足で、
体温調節が出来なくなったり、動悸が激しくなったり、ぼんやりしたり
記憶が曖昧になったり・・
そして強い不安感と(薬の副作用と現状況が混ざっていて)無気力。
折角早く起きることが出来ても、この無気力のせいで
出来ないことはいくつもあり、そしてそれは自己嫌悪につながっていく。
でも夕方まで眠ってしまった時にはそれ以上に自分を責め、
情けなくて、そして不安と焦燥・・
ひざを抱えて座り込み、涙が込み上げて
存在する意味がない。もう死んでしまおうか・・・
などと幾度となく考えて
そうすると猫のこぶーちゃんがやってきて、
すりすり〜とわたしに身体をこすりつけてきて 
” おかあさん、撫でて撫でて〜 "
というのだ。

死ねないよね・・・。

こぶーちゃんの気の済むまで撫でて、抱きしめて
そしてわたしは癒されて日常に戻る。

こぶーちゃんがいなかったらわたしはどうなっていたかな・・
などと考えながら、毎日の様に彼女の存在の大きさに驚き
そして感謝をする。




ところで、最近気になるニュースを耳にした。

原因が分からず効果的な治療法がない難病について、
厚生労働省の検討委員会は27日、パーキンソン病
遠位型(えんいがた)ミオパチーなど110疾患を、
医療費助成の対象となる「指定難病」に定めることを了承した。
助成は重症度分類で一定以上の患者が対象。
対象者は現行の約78万人から約120万人に拡大、
来年1月から助成が始まる見通し。

厚労省は5月に成立した難病医療法に基づき、
助成の対象を現行の56疾患から約300疾患(約150万人)
に拡大させる方針。
残りの約190疾患については秋ごろに選定し、来夏以降の助成開始を目指す。

検討委では現行の56疾患を67疾患に細分化し、
新たに46疾患を加えた計113疾患について協議。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)やパーキンソン病など従来の対象に加え、
手足の先から筋力が低下する遠位型ミオパチー
全身の軟骨組織に炎症が起きる再発性多発軟骨炎、
乳幼児期に発症し高熱や炎症を繰り返すクリオピリン関連周期熱症候群などを新たに指定する。

一方、薬害のスモンなど3疾患は難病医療法に基づく指定難病とはせず、
従来の研究事業の枠組みで支援を継続する。

というもの。




この特発性過眠症で仕事に支障が出ている時期に
わたしはDr.に
" 特発性過眠症は難病指定ではありませんが、
何とか申請の仕方で援助が受けられる様になりませんか? "
と伺ってみたことがあった。

Dr.は
” わたしは難病指定になってもいい疾病だと思っているのですが
現状では難しいですね。以前やってみたことがあるのですが
ダメでした。鬱病なども同時に患っていればもしかしたら・・・
という感じですかね・・ "
とおっしゃっていた。

そんなことを思い出していた。


特定疾患 - Wikipedia


特発性とは原因が分からないこと、有効な治療法が見つかっていないこと。

特発性過眠症は死に至る可能性は低いかも知れないが、しかし研究するべきでは?

世の中にはもっと奇病・難病があって特発性過眠症など病気のうちにも
入らない、という意見はあるかも知れない。
わたしは自分中心に考えている・・とは自覚している。

でも、もしかして指定難病の疾病に追加されたら・・・
医療費は楽になるし、それよりも何よりも、
自分以外の人間がわたしを評価する目。

どうしても、

" 病気とか言っちゃって、ただ単に気持ちがたるんでいて
眠っちゃうだけでしょ? "

と見られがちなのが、

" 難病なんです "

と言うと、あら不思議、

" ああ、そうなの・・大変だねえ ・・・・"

ということになることは想像がつく。


特発性過眠症は罹患したことのない人には理解が出来ない疾病である。

本人は苦労を、努力をして、そして報われず朝昼晩、1日中自分を責めるのである。
認めてくれる人は数少なく、会社では厄介者になり、
毎日拳を握りしめ、他人の心ない言葉に傷つき、
悔しくて、情けなくて、自分でも病気ではなくて甘えかも?
などと思ったりして、でもどうしようもなくて、涙が出て、でも解決せず
そして睡眠は1日の疲れを癒すものではなく
明日起きることが出来るか否か、戦いそのものなのだ。

わたしは今現在は、ベタナミンで覚醒し、
リタリンで気持ちを平均値まで引き上げて
何とか日常をこなせることが多くなってきているが
リタリンは作用している時間がどんどん短くなってきているし
ベタナミンリタリンの組み合わせで
尋常でない汗に悩まされ、常に強い不安感を感じ、それを
和らげる為の安定剤を処方され、動悸や高めの心拍に不安を感じ
夜は眠剤で寝て、一般の人と足並みを揃える為に覚醒剤で起きる。

いつまで沢山の薬を服用するの?
いつか治る日が来るの?

毎月、診察日にはこの疑問で頭が一杯になる。
薬がなくては生活がままならないなんて、もういやだ。
しかし一般社会に出て働くとなれば、現状薬に頼るしかない。
不本意だが認めざるを得ない。


自分が罹患している病気が難病指定になって欲しい
と思っている人は沢山いると思う。

わたしもその1人で、
特発性過眠症が指定難病に追加されるといいなあ・・・
と心から願っている。


現在の指定難病。

http://urx.nu/btr5