特発性過眠症と猫と

特発性過眠症と診断された筆者の病気の経緯と、一緒に暮らしている2匹の猫との暮らしの日記。終わりたいけれど、生きなくては、とも思う心の不安定な様を不定期更新しています。

特発性過眠症と正面から戦うべく選択した事|特発性過眠症と猫と

ー治療をきちんとしたいー

と思い始めていた。

わたしが本来するべき事は、朝や日中の眠気から
解放される為に、処方された眠剤を服用し、
寝心地の良い布団で眠り、良質な深い眠りを得ること。

しかし実際に実行してみると
目覚まし時計6個は少し時間を進めておき
起床の1時間半前にセットし、
iphoneのアラームは、起床2時間前から1時間前までは
15分おきに、1時間前から起床時間までは
10分おきに鳴るようにセットしていた・・・

にもかかわらず、見事に寝坊し、
午前中の仕事に遅刻してしまう事、数回。

そして朝起きられずに、仕事に遅刻してしまう事を恐れて
処方された眠剤も飲まず、次の日の朝、
少しでも起きやすい様に、と硬い床で寝るように
なったのだが、こんな日々を送っていては、
まず、特発性過眠症は治らない。

こんな風に逃げてみたからわかったのだが、
恐怖から逃げているだけでは何も変わらない。


強くそう思い、社長にありのままを話した。


“ 辞めてほしくはないが、そういう事ならば
 仕方が無いね。気が変わったらいつでもそういって ”

と理解をしてくれた。


ほっとした。


すると数日後、社長に呼ばれ、話しを伺うと

” 他の人から、あんたを辞めさせないでくれ、
 とお願いされちゃってね。
 あんたが担当している仕事も覚えるし、寝坊しちゃったら
 すぐに電話くれればシフトに入っていない日でも
 すぐに駆けつけるから。って言うんだよ。

 俺もそう思うんだよね。
 大丈夫だから、みんなでフォローするから
 あんたはどんと構えて仕事を続けてくれれば
 それでいいんだから、そうしてくれないかな ”


社長も周囲の人もわたしの病気を理解し
もっと協力するので辞めないで欲しい、
とまで言ってくれているのだ。

涙が出そうだった。

今後わたしが生きていく中で、
特発性過眠症という病気に対して、こんなに
ありがたい言葉をかけてもらえる事は
ないかもしれない。

一瞬、身を任せてしまおうか。

とも思ったのだが
2人体制のその職場は、わたしが寝坊し遅刻すれば
スムーズに仕事が流れない。
会社の信用問題にもかかわってくる。

その上、担当外の仕事を覚えてもらい、
わたしが寝坊してしまった日は、
わたしがそちらに着くまでお願いします。と
シフトに入っていない人を呼び出すなんて。

そこまで甘えてしまっては駄目だと思った。
申し訳なさすぎて気がおかしくなってしまう。
ありがたい提案だが、朝の緊張度が倍増し
お言葉に甘えて治療を・・などとは
とてもじゃないけれど出来ない。


そしてなにより、ゆっくりと布団で寝たかったのである。

 
きちんと治療をしたい。

わたしは、何をどうしたいのか
もう一度心の内を吟味し
そして、午前中の仕事を辞めた。